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さらに、応募書類のテンプレート(フォーマット)等も配布しています。
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縮小していく日本経済
転職活動を始める前に、現在の日本経済についても理解しておきましょう。

うっ…、いきなり難しそうな話題…。

確かにいきなり重たい話題だけど、一つ一つ丁寧に説明するから大丈夫だよ。
これからの社会は、自分自身の能力を高めている人にとっては様々な経験がしやすく、さまざまな方法で報酬を得られる時代になってくることが予想されます。転職先も選び放題です。
逆に現状に満足し、日々のルーチンを回しているだけの人にとっては厳しい社会になっていく可能性が高いです。
その理由として、日本経済が収縮していることが挙げられます。
進行する高齢化社会
残念ながら日本はすでに人口減少のフェーズに入っています。

内閣府が公表している「高齢化社会白書」を見れば一目瞭然ですが、人口が減るとともに、高齢化率は上昇しています。もちろん15歳以上(64歳以下)の労働力人口も減少し、65歳以上を支える割合も2017年現在の数値は2.2となっています。
当たり前の話ですが、少ない人数で高齢者を支えていくということは、一人あたりの負担は増加します。
原理的に、人口が減っていく国家では経済は収縮していきます。人口が増えれば消費が発生し経済成長しますが、減っていく国では消費は増えません。消費が増えないということは、商品が売れないわけで、企業の業績向上は見込めません。
回り回って、給与も増えていかない可能性が高まります。
金融工学を駆使するトレーダー、プロの経営者、スポーツ選手、新サービスを展開しIPOやバイアウトを駆使する起業家など、天文学的な報酬を稼ぎ出す一部の富裕層が目立ちますが、現在の日本の労働環境は決して明るくありません。

さらに重たい話になってきた…

確かに重たい話なんだけど、少子高齢化は避けられない問題だよね。
さらに忘れてはならないのが外国人労働者です。働きたいと思っているのは日本人だけではありません。外国から来た彼ら彼女らも日本で生活し、そして自国に仕送りするために仕事を求めているわけです。
外国人労働者も一部のエリート層はヘッジファンドマネージャーなどで多額の報酬を得られますが、時給(月給)で働く人の方が多いことは疑いの余地はありません。

出典: 最近の正規・非正規雇用の特徴
出典元のレポートを読んでもらうと把握できると思いますが、減少している正社員枠を全世代で取り合ってるわけです。
次に社会保険料の料率を見てみましょう。
私は昭和49年度生まれなのですが、その時の保険料率は7.60%です。
それが平成24年度以降は10%となり、加えて平成30年度では介護保険料が1.57%の負担になっています。労働環境は大きく変わっていないのにもかかわらず、保険料の支払いは増えているわけです。
長くなったので別記事にしましたが(二極化する日本の未来)、少子化・高齢化社会化によって、格差も拡大していきます。
スタグフレーション(物価の上昇と実質給与の低下)に突入する日本経済
現在の日本経済はインフレでもデフレでもなく、スタグフレーション局面に突入していると感じています。スタグフレーションという言葉は中学の社会科で習ったかもしれませんが、簡単に解説すると、「景気が後退していく中で物価上昇が同時進行する現象」を指します。

スタグフレーションは社会の授業で習った記憶があるわ!

そう、インフレーションとデフレーションと一緒に習った現象だね。
株価は上がっていますが、「実感なき景気拡大」と言われるように景気回復を実感している人は多くないと思います。一方、さまざまな商品やサービスの価格は上昇しています。
例えば首都高速道路の料金。定額700円から距離制(300円から1,300円)に変わりましたが、700円以下で済むことはほとんどありません。ガソリン代も電気代も上昇しています。バターや卵などの食料品も値上げしています。ポテトチップスやコンビニのおにぎりなど、内容量の減少によって価格維持されている商品もありますが、実質的な値上げです。
収入が増えないのに価格が高騰していくということは、会社の給与だけでは生活が厳しくなり、転職や副業(複業)を考え始める人が増えることが想定されます。
より良い待遇を求めて専門性を磨く人も居れば、コンビニでアルバイトをする人も、インターネットビジネスにチャレンジする人も出てくるでしょう。知識や経験を活かして、複数の会社で活躍する人も出てくるでしょう。
勤勉な人の未来の選択肢は広がり、怠惰な人には厳しい時代になってきています。
2019年消費税10%化と2020年以降の日本
2019年10月に消費税が8%から10%に増税されます。増税時の消費の集中とその後の景気減退は消費税導入、3%から5%へ、5%から8%へ増税された際の状況を思い出していただければと思いますが、同様の現象が2019年後半に訪れます。
さらに2020年以降の日本経済は厳しいものになると思っています。
その理由は東京オリンピック後の景気減速なんですが、逆説的に言うと2020年までに資産を築く、あるいはなにかしらのスキルや知識を得ておくことで、苦しくなってからがんばり始めた人と比べたら大きなアドバンテージになります。
少子高齢化、人手不足の時代だからこそ転職を活用しよう
最初の方にも書きましたが、少子高齢化、人手不足になる未来は間違いないでしょう。
ちょっと前に大騒ぎになった「年金だけでは老後資金が2000万円不足する(年金2000万円問題)」と試算した、金融庁市場ワーキンググループの報告書があります。必ずしも日本国民全員の老後資金が足りなくなるわけではないと思うのですが、現在の景気動向を考えると不安は拭えません。
現状の仕事内容や待遇面に満足している人は、今の会社で楽しみながら働き続けるのが良いでしょう。
でもちょっとでも不安があるのであれば、他の会社を見たり、副業を考えてみたりすることも、将来への備えになるはずです。
実際、会社の昇給で月1万円の昇給を狙うのは大変です。しかしながら、転職を上手に利用すれば、簡単に年収アップする場合もあります。あなたのスキルや経験を高く評価してくれる会社はきっとあります。
ぜひこの「転職スタイル」と一緒に、自分にあった働き方や待遇について考えていきましょう。

よし、がんばるぞ!